「ブリーチ1回で金髪になれますか?」——これは多くの人が美容室に訪れる際に口にする定番の質問です。SNSや海外セレブのような、透き通ったような金髪に憧れる気持ちはよく分かります。しかし、1回のブリーチで理想の金髪を手に入れるのは簡単ではありません。
この記事では、ブリーチ1回で金髪にできるかどうかの現実から、髪への負担、仕上がりを左右する条件、補色ケアやメンテナンス方法までを網羅的に解説します。これからブリーチを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ブリーチ1回で金髪にできる条件とは?
結論から言うと、ブリーチ1回で完全な金髪になるのは難しいというのが一般的な見解です。ただし、条件によっては可能性もあります。
金髪になれる可能性が高い人の特徴:
- 地毛がもともと明るめ(茶色系)
- 過去に黒染めや濃いカラー履歴がない
- 髪質が細くて色素が薄い
- プロの美容師による施術を受けている
- 高品質なブリーチ剤を使用している
これらの条件がそろっていれば、1回のブリーチでレベル14〜15程度の明るさまで引き上げることが可能です。とはいえ、多くの日本人は太くて黒い髪質のため、1回の施術で理想の金髪に到達するのは稀です。
実際の仕上がり:ブリーチ1回後の髪色とは?
ブリーチ1回で達成できる平均的な明度はレベル10〜12。この段階では、髪にまだ赤み・黄味が残っており、いわゆる「外国人風の金髪」には届かないことが多いです。
一般的な仕上がり色:
- オレンジブロンド(赤味が残る)
- イエローブロンド(黄味が強く出る)
- ライトブラウン寄り(赤味が濃い場合)
このような髪色は、補色やカラーシャンプーを使うことで透明感のある色味に近づけることができますが、赤味を完全に消し去るには2〜3回のブリーチが必要になる場合もあります。
ブリーチ1回でも髪はかなり傷む!知られざるダメージの真実
ブリーチは髪の内部構造を分解して色素を抜く、非常に強力な施術です。たとえ1回であっても、以下のようなダメージが避けられません。
- キューティクルが開いてパサつきが出る
- 枝毛・切れ毛の原因になる
- 手触りがゴワつく
- 髪の内部が空洞化して弾力を失う
特にセルフブリーチをすると、放置時間の管理や塗りムラにより深刻なダメージを引き起こすリスクがあります。美容室での施術と、自宅でのセルフケアでは仕上がりとダメージに大きな差が出る点も理解しておく必要があります。
ブリーチ1回で理想の金髪に近づくためのテクニック
「1回のブリーチで限界まで明るくしたい」と思う人のために、補色やカラーケアを駆使する方法を紹介します。
有効な対策:
- 紫シャンプー(ムラシャン): 黄味を中和し、透明感アップ
- トナー(補色剤): 赤みを抑えて色ムラを整える
- ダブルカラー: ブリーチ後に金髪系のカラーを重ねる
- オラプレックスなどのケア剤入りブリーチ: 髪の内部補修と同時進行
これらを活用することで、1回のブリーチでも金髪に「見える」仕上がりを実現できます。とくに紫シャンプーの継続使用は色味をキープするうえで非常に重要です。
金髪を保つには?アフターケアの重要性
ブリーチ後の髪はとても繊細です。放っておくと、せっかくのカラーがすぐに色あせ、髪がボロボロになってしまいます。
ブリーチ後にやるべきケア習慣:
- 低刺激なアミノ酸系シャンプーを使う
- 週に1〜2回の集中トリートメントでたんぱく質補給
- ドライヤー前のヘアオイル必須
- 紫外線対策として帽子やUVミストを使う
- 定期的に美容室でケアトリートメントを受ける
髪は死んだ細胞で構成されているため、一度傷むと自然に回復することはありません。だからこそ、予防ケアと日々のメンテナンスが何よりも大切なのです。
結論:ブリーチ1回で金髪は「近づける」けれど「完璧」は難しい
「ブリーチ1回で金髪にできる?」という問いに対する答えは、YESでありNOでもあると言えるでしょう。髪質や履歴、使用する薬剤、美容師の技術に左右されるため、一概に断言はできません。
ただし、補色・ケア・トナーを組み合わせれば、見た目にはかなり金髪に近づけることも可能です。理想に近づけるためには、現実を理解した上で段階的にアプローチすることが大切です。
◆ 著者のひとこと:美しさは“変化を受け入れる力”から生まれる
ブリーチという施術は、ただのカラーリングではなく、「自分を変えたい」「何かをリセットしたい」という気持ちの表れであることも少なくありません。色を抜くことは、過去の自分を脱ぎ捨てるような感覚に近いのかもしれません。
ただ、その「変化」には代償も伴います。髪のダメージ、時間、コスト——それでもなお、自分らしく美しくありたいと願う気持ちこそが、もっとも尊い美意識ではないでしょうか。
完璧な金髪でなくても、そこに自分の物語が宿っていれば、それは誰にも真似できない唯一の魅力になる。ブリーチ1回の挑戦も、その第一歩です。