ブリーチ毛にパーマはいつからかけられるのか? この疑問は、多くの方が美容室で相談する内容のひとつです。結論からいえば、ブリーチ後すぐのパーマは原則NGです。髪がある程度回復してからでなければ、深刻なダメージにつながる可能性が高いからです。
では、どのくらい待てばいいのか?また、どのようなパーマならかけられるのか?この疑問に、プロの視点でお答えします。
ブリーチ毛はなぜパーマに弱いのか?
ブリーチは髪の内部にあるメラニン色素を強制的に脱色するため、キューティクルが開き、内部のタンパク質が流出します。これにより、髪は以下のような状態になります:
- 強度が極端に低下し、ハリやコシがなくなる
- 外部刺激(熱・摩擦・薬剤)に非常に弱くなる
- 乾燥しやすく、切れ毛・枝毛が増える
このような状態で通常のパーマをかけると、「ビビリ毛」や「カールがかからない」などのトラブルに繋がりやすくなります。
最適なタイミング:ブリーチから最低2ヶ月が目安
一般的に、美容師が推奨するのは「ブリーチから2ヶ月以上経過し、髪がある程度回復している状態」です。この2ヶ月の間に、以下のような変化が期待できます:
- 髪の自然回復(※完全な回復ではありません)
- 毎日のケアで保湿力が少しずつ戻る
- 新しく伸びてきた部分がパーマに適応しやすい
ただし、2ヶ月経ったからといって必ずしも安全とは限りません。髪質、ブリーチの強さ、頻度によって個人差が大きいため、美容師の診断が不可欠です。
ブリーチ毛でも可能なパーマの種類とは?
「ブリーチ毛にはパーマをかけられない」と思われがちですが、技術の進化によって対応できるケースも増えています。以下のようなパーマ方法なら、ブリーチ毛でも比較的安全に施術可能です:
🔹 酸性デジタルパーマ
低温で施術し、弱酸性の薬剤を使うことで髪への負担を軽減。ブリーチ毛でもやわらかく自然なウェーブが実現できます。
🔹 コスメパーマ(化粧品登録パーマ)
従来のパーマ液よりも刺激が少なく、仕上がりもナチュラル。ブリーチ経験者でも比較的安心して利用できます。
🔹 クリープパーマ
薬剤の反応をコントロールしながら、髪に水分を含ませた状態でかけるため、パサつきが抑えられ、ふんわりとした仕上がりに。
ただし、どのパーマも「ブリーチ毛OK」とされていても、髪の状態が悪ければ失敗する可能性があることを忘れてはいけません。
パーマ前後のケアで仕上がりは大きく変わる
パーマは薬剤を使う施術のため、前後のヘアケアが非常に重要です。特にブリーチ毛は、水分保持力が低いため以下のようなケアが求められます:
✅ パーマ前の準備ケア:
- シリコンフリーのアミノ酸系シャンプーで頭皮と髪を整える
- 週に1〜2回の集中トリートメントで水分補給
- 熱ダメージ(ヘアアイロン・コテ)の使用を控える
✅ パーマ後のアフターケア:
- ドライヤー前にアウトバストリートメントを使用
- 洗浄力の強いシャンプーは避ける
- 紫外線対策にUVカットスプレーや帽子を活用
ダメージを最小限に抑えるには、日々の積み重ねが鍵です。
美容師との信頼関係が仕上がりを左右する
「ブリーチ毛にパーマをかけたい」と考えたとき、最も重要なのは信頼できる美容師との対話です。
美容師選びのチェックポイント:
- ブリーチ・パーマ両方の施術実績が豊富
- 髪の状態を丁寧に診断してくれる
- 危険な施術を無理に勧めない
「今できるか」ではなく、「今かけて美しく保てるか」という観点で判断してくれるプロを選ぶことが成功の秘訣です。
まとめ:髪を美しく保つために必要なのは“待つ勇気”
ブリーチ毛にパーマはいつから? の問いに対する答えは、“2ヶ月以上”が目安であり、髪の状態次第で変わるというのが結論です。
安全に、そして美しく仕上げるためには:
- 髪のダメージ状況を正しく見極める
- 適切なパーマ技術を選ぶ
- 日常のケアを怠らない
- 信頼できる美容師に相談する
この4つのポイントを意識することで、理想のヘアスタイルに近づくことができます。
筆者の所感:美しさは、焦らないことで育つ
ブリーチもパーマも、どちらも「変化」を求める行為です。しかし、急ぎすぎた美しさは、一瞬で壊れてしまうこともあるのです。
髪は、あなたの生き方そのものを表現する大切なパーツ。 待つこと、手間をかけること、諦めないこと――それが本当の美しさを生み出す鍵ではないでしょうか。
「いつからできるか」よりも、「どうすれば美しくなれるか」。 その視点こそが、ヘアスタイルを超えた“自己表現の本質”に繋がっていくと私は思います。