ここ数年、透明感・柔らかさ・抜け感の三拍子がそろったカラーとして注目されているのが、カーキオリーブグレージュ。 これは単なる1色ではなく、カーキ(緑み)・オリーブ(赤み消し)・グレージュ(灰+ベージュ)の3色をミックスした高発色ハイブリッドカラーです。
多くの美容師が「大人っぽくて肌なじみがいい」とおすすめする一方で、次のような悩みの声も聞こえてきます。
「思ったより早く黄ばみが出た…」
「赤みが戻ってきて台無しに…」
「カーキ感がすぐ抜けた気がする…」
つまり、カーキオリーブグレージュ色落ちは避けがたい課題。ではなぜこのカラーは色落ちしやすいのでしょうか?この記事では、原因・色落ち後の変化・長持ちさせるケア方法を網羅的に紹介していきます。
カーキオリーブグレージュとは?3色の相乗効果カラー
まず、基本をおさらいしましょう。
◉ カーキ(Khaki)
ややくすみのあるグリーン寄りのブラウン。赤みを抑え、落ち着いた印象に。
◉ オリーブ(Olive)
グリーン要素が強く、赤みを中和する効果が高い。髪色のトーンダウンにも◎。
◉ グレージュ(Greige)
グレー+ベージュの造語で、柔らかさと透明感を引き出す寒色系カラー。
この3色が絶妙にブレンドされたのがカーキオリーブグレージュであり、赤み消し+くすみ+透明感のすべてを一度に叶える贅沢なカラーです。
カーキオリーブグレージュ色落ち の傾向と原因
✅ 色落ちによって現れる変化
染めた直後は
- 緑み+グレージュの柔らかさ
- 肌を明るく見せるトーン
- 赤みゼロのモード感
色落ちが進むと
- グリーンが抜け、赤みやオレンジ味が浮く
- グレーが抜けて黄ばみが目立つ
- 全体的にくすみが消えて地毛に近い茶色に戻る
このように、カーキオリーブグレージュ色落ちは寒色→暖色へと逆行する変化が起こります。
✅ なぜ色が抜けやすいのか?
- 寒色系染料は粒子が小さいため流出しやすい
特にグレーやカーキの染料は、洗髪や紫外線で簡単に落ちやすい傾向があります。 - ブリーチ毛は色素の定着力が弱い
髪の内部がスカスカなため、カラーがとどまる余地が少なく退色が早い。 - 日常生活での摩擦・熱・シャンプー
ドライヤーや熱めのシャワー、枕との摩擦も色落ちに影響します。
カーキオリーブグレージュ色落ち を防ぐ5つの習慣
色落ちを完全に防ぐことはできませんが、スピードを遅らせることは十分に可能です。以下の方法を実践しましょう。
① 38℃以下のぬるま湯で洗髪
熱いお湯は染料を壊す大敵。ぬるめのシャワーで洗うだけで色持ちは確実に良くなります。
② アミノ酸系シャンプーを使用
市販の強い洗浄力のあるシャンプーはNG。カラー専用のアミノ酸系低刺激シャンプーが理想的です。
③ 紫外線対策を忘れずに
カラーは日光でも退色します。帽子・UVスプレー・日傘などで髪を守りましょう。
④ 週1のカラーシャンプーorカラートリートメント
グリーンやパープルの補色を使ったトリートメントで定期的に色味を補強します。
⑤ ドライヤーの前は必ずアウトバストリートメント
摩擦と熱ダメージから守るには、洗い流さないトリートメントで髪のバリアを作るのが鉄則。
色落ち後も楽しむ!カーキオリーブグレージュの変化を味方に
色が変化することは、ネガティブなことばかりではありません。カーキオリーブグレージュ色落ち後にも魅力は残っています。
- オリーブが抜けた後のほんのりベージュブラウン
- グレーが薄れてナチュラルな茶系カラーに
- 赤みが出ても透明感ベースが残って重く見えない
つまり、時間とともにナチュラルな美しさに移り変わるカラーなのです。
染めたての透明感→落ち着いたベージュ→自然なブラウン
この変化を楽しむスタイルが今、トレンドです。
【まとめ】 カーキオリーブグレージュ色落ち は“前提”としてケアする時代
カーキオリーブグレージュ色落ちは避けるのではなく、「前提として受け入れてケアする」ことが最も賢い選択です。
そうすることで、染めた瞬間だけでなく、日々の色の変化も楽しめる“生きたカラー”になります。
筆者のひとこと:色は「固定」ではなく「流れ」
私たちは、何かを「そのままの状態で留めたい」と思いがちです。美しい髪色も、そのひとつかもしれません。でも、本当に美しいものは変化していく過程にこそ存在すると、私は思います。
カーキオリーブグレージュという繊細な色合いが時間とともに少しずつ変化し、それがまた新たな自分を映し出してくれる。
その柔らかな「流れ」に身を委ねることで、自分のスタイルにもより深みが生まれるはずです。
色落ちを恐れず、楽しむ心の余裕。それがこのカラーを最も美しく保つ“最後の秘訣”かもしれません。