美容室でヘアカラーをオーダーする際、「○トーンでお願いします」と言ったり、スタイリストに「明るさはどのくらいにしますか?」と聞かれたことはありませんか?ここで言う「トーン」とは、髪の色の明度(明るさの度合い)を表す基準です。
14トーンとは、ヘアカラーの明るさを1〜14までの段階で示すカラーシステムのことです。数字が小さいほど暗く、数字が大きいほど明るい髪色になります。これは、美容業界で共通に使われている指標で、理想の髪色を正確に伝えるために非常に重要な要素です。
14トーンの髪色早見表:明るさを数値で理解する
14トーンは、以下のように分類されます。
このように、14トーンは明るさを示す明確な基準として活用されており、サロンでのカウンセリング時やカラー剤選びの重要な指針になります。
14トーンと似合う髪色の関係
自分に似合う髪色を選ぶには、肌の色、瞳の色、パーソナルカラー(イエベ・ブルベ)との相性を考慮することが大切です。以下は、パーソナルカラータイプ別におすすめのトーン帯です。
- イエベ春(スプリング)
→おすすめトーン:8〜12(明るくて黄みがある色)
- イエベ秋(オータム)
→おすすめトーン:4〜8(深みのある暖色系ブラウン)
- ブルベ夏(サマー)
→おすすめトーン:6〜10(柔らかいアッシュ系やピンクベージュ)
- ブルベ冬(ウィンター)
→おすすめトーン:3〜7(コントラストの効いた暗めカラー)
このように、14トーンを意識することで、肌色や印象に合った髪色を的確に選ぶことが可能になります。
なぜ14トーンを知っておくと失敗しないのか?
多くの人が髪色に関して「思ったより明るくなりすぎた」「顔色が悪く見える」などの失敗を経験しています。その原因のひとつが、明度(トーン)と自分の印象の不一致です。
たとえば、ブルーベースの肌に対して14トーンのようなハイトーンで黄みの強いカラーを選んでしまうと、肌がくすんで見えてしまうことがあります。逆に、地毛よりもほんの少し明るい5〜6トーンのナチュラルブラウンにすることで、肌の透明感が引き立つ場合もあります。
14トーンという基準を持つことで、自分に合わないカラーを避け、理想のスタイルに近づけるのです。
14トーンを使った髪色選びの実践ポイント
美容院で希望を伝えるとき、単に「明るめ」「暗め」では曖昧すぎて伝わらないこともあります。そこで、以下のポイントを押さえると、14トーンを活かした的確なオーダーが可能です。
- 「今の髪色は〇トーンくらいです」と美容師に伝える
- 「8トーンくらいのアッシュ系がいい」と明度と色味をセットで指定する
- イメージ画像と一緒にトーンを確認してもらう
このように、トーンの数字を理解していれば、希望のスタイルを具体的に伝えられ、施術後のギャップを防ぐことができます。
トーンが与える印象の違い
トーンの選び方ひとつで、相手に与える印象は大きく変わります。
- 3〜5トーン(ダーク系):落ち着き・知性・信頼感
- 6〜8トーン(ナチュラルブラウン):柔らかさ・親しみ・品の良さ
- 9〜12トーン(ライトカラー):明るさ・若々しさ・抜け感
- 13〜14トーン(ハイトーン):個性・ファッション性・目立ちやすさ
TPOに合わせて、「自分をどう見せたいか」に応じてトーンを使い分けるのもヘアカラーの魅力のひとつです。
筆者の視点:髪色はセルフイメージの延長線
14トーンというシンプルな数値は、単なる美容用語ではなく、「自分をどう見せたいか」という意志の表現でもあります。
私たちは、時に外見を通じて、自分自身を励ましたり、新しい自分を演出したりします。
明るいトーンに挑戦することは、気分の転換でもあり、未来への期待の表れかもしれません。
逆に、落ち着いたトーンを選ぶことは、内省や安定を求める心の現れとも言えます。
髪色は単なる「色」ではなく、今の自分とこれからの自分をつなぐ鏡のようなもの。
14トーンを知ることは、その鏡に映る「本当の自分」を見つけるきっかけになるかもしれません。